|
KAI STORY |
全長160キロメートルに及ぶ日本有数の清流、長良川。関市は、長良川の中流域にあたり、千年以上の昔から伝わる小瀬鵜飼の舞台でもあります。
鵜飼は、鵜匠が8〜 10匹の鵜をあやつって鮎を取らせる伝統的な漁法で、長良川では、毎年5月半ばから10月半ばの夜に行われます。清流の藻しか食べない鮎は、その身に全く臭みがないことから「香魚」と呼ばれると共に、光や音に非常に敏感な魚です。鵜飼船に乗った鵜匠は、船上のかがり火や、船をたたく音を感知して逃げる鮎を、鵜に捕まえさせるのです。 静寂が満ち、わずかにかがり火だけが照らす漆黒の川面。鵜匠の見事な手さばきと、「ホウホウ」という声に導かれ、次々と鮎をくわえて舞う鵜の姿は、幽玄な長良川の夏の風物詩のひとつです。 鵜飼の技術は、古来、宮廷貴族や為政者たちに保護され、発展してきました。宮廷では、儀式や遊びのために、専属の役人が鵜飼を行っていたとも伝えられています。 また、「魚」へんに「占」の文字が組み合わされた鮎は、その名の通り、占いとも深い関係を持っています。伝説には、4世紀に国家統一を推し進めたとされる神功皇后と鮎のエピソードも残っています。戦いを前にした皇后が、自分の着ている衣装から1本の糸を抜き取り、それを釣り糸として「戦いに勝つことができるなら、魚が釣れるように」と祈ったところ、釣り上げられたのが鮎だったとされてもいます。 現代の鵜匠たちも、平安の昔から変わらない黒装束に風折烏帽子と腰蓑をまとって鵜飼を行います。長良川の鵜飼では、技術や奥義は厳しい一子相伝によってのみ伝えられ、鵜匠たちは宮内庁に属する国家公務員としての身分も持って、その伝統を将来につなぎます。 |



